FX案件は陸マイラー初期の案件として絶大な破壊力を誇るのは周知の通りかと思います。
そんな中、FXに関する気になる記事が出ていましたので、今回はそれについて触れてみます。
FX証拠金の規制強化→完全に改悪
日経新聞の記事で以下のようなものが出ていました。
会員以外でも読める部分について抜粋します。
金融庁は外国為替証拠金取引(FX)の証拠金倍率(レバレッジ)を引き下げる検討に入った。
現行の最大25倍から10倍程度に下げる案が有力。外国為替相場が急変動した際、個人投資家や金融機関が想定を超える損失を抱えるリスクが高まっていると判断した。
国内取引高は約5千兆円に上る。
規制見直しで日本発の市場混乱を防ぐ。
今までFXのレバレッジは25倍までに規制していたものを、10倍までにするということです。
つまり、今までは証拠金100万円、1ドル=100円の条件とした場合、25万ドル(25Lot)のポジションを一度に持つことができたのが、10万ドル(10Lot)までのポジションしか持てないようになってしまうことになります。
これは早ければ来年から適用される見通しで、従来と同じ量の取引をしようと思ったら証拠金の預入を2.5倍に増やす必要に迫られるわけです。
個人的にはこれが通ってしまうことは我々陸マイラーにとってもいいことは一つもなく、完全に改悪と言って差し支えないと考えています。
一応先方さんの言い分では、
「レバレッジ効かせすぎたら相場が乱高下したときに元本以上の損失出して最悪首吊っちゃうじゃん?だからそういうケース減らすためにレバレッジ下げるのよ」
ということのようです。
しかしネット界隈では、
「FX殺すだけじゃん」
「耐えられないやつはFXやめて株でもやってろってことか」
「海外のFX会社に客奪われるぞ」
と、好意的に捉えている声はまず見当たりません。
そして我々陸マイラーにも少なからず影響が出るのは避けられないような気がします。
陸マイラーへの影響
ぶっちゃけ100%悪影響しか出ないと言っていいと思います。
悪影響その1:ポイント獲得条件が厳しくなる
ポイントサイトにおけるFX案件の中には、「初回○○円以上の入金」という条件を付している広告があります。
上記の場合、初回入金が5万円以上、1Lot取引完了で条件を満たします。
現状ではこれでいいのですが、今回の案が通れば5万円の証拠金では1Lot(1万通貨)のポジションを持つことができなくなるのです。
1ドル=100円であれば10万円、現在大体1ドル=112円くらいですので、112,000円が必要証拠金となってしまうことになります。
おそらく今後は、入金額の条件設定のある広告は金額設定を引き上げることになるでしょう。
その場合、ドル円相場が今くらいであれば12~15万円に設定してくると思われます。
仮に入金額の条件設定が撤廃されたとしても、5万円では1万通貨のポジションを建てることができなくなりますので、結局は10万円オーバーの証拠金を入金せざるを得ません。
0.1Lotでの取引可能な会社はその限りではありませんが、可能な会社は限られていますのであてにするのは現実的ではないですしね。
動かせるお金をたくさん持っている人には大したことではないかもしれませんが、小遣いから見せ金の捻出を強いられているおっさんには証拠金の増加は結構痛いのではないでしょうか。
というか私も12万は小遣いから動かすのはかなりきついです。
ましてFX案件はポイント確定期間が長めなことが多いので、小遣いから12万持って行かれてしまうと小遣いの運転資金がショートする恐れも出てきます。みなさんもそうですよね?ね!?
悪影響その2:還元額自体の縮小
すぐに訪れるかどうかはわかりませんが、将来的にはFX案件のポイントが減る(最悪なくなる)可能性は充分にあると考えています。
というのも、レバレッジが引き下げられて証拠金の必要金額が上がれば、FXの全体取引量は間違いなく落ちることが想定されるからです。
証拠金の必要金額が3倍近くになりますので、証拠金を増額できない人は取引Lotを3分の1程度にする必要に迫られます。
そうすると単純計算で取引量は3分の1になります。
ある程度のバッファを持って証拠金を預けていた人であっても、そのバッファを減らしてカツカツで勝負する人はそうそういないでしょうから、結局は証拠金を増額するかポジションを減らすことになるでしょう。
また、レバレッジの効かせられない国内FX会社に見切りをつけ、証拠金倍率の規制対象外である外国のFX会社に鞍替えする人も出てきます。
いずれにせよFX会社の売上が減ることはあっても増える理由は一つもありません。
売上が落ちれば必然的に粗利も減ります。
そうすると広告費に割けるお金も減るのは自明の理です。
いつそうなるかはわかりませんが、現状で還元額の多さを争っているようなFX会社であっても、どこかがFX案件の還元額を削り出したら堰を切ったように各社が還元額を切り下げていく可能性もあります。
最悪の場合はドミノ式にバタバタと撤退する可能性すらあります。
願わくばなるべく長い間高還元を維持してほしいところではありますが、実際にこの規制はFX各社にとって死活問題クラスだと思いますので楽観視はできないでしょう。
悪影響その3:スプレッドの拡大
取引量が減り各社の売上が落ちることでもう一つ懸念されるのは、FX会社の手数料にあたる「スプレッド(売買価格差)」を広げてくる可能性があるということです。
現在は多くの会社でスプレッドは米ドルで1通貨あたり0.2~1銭となっており、0.3銭程度のスプレッドであれば業界最安水準にあると言えます。
これは一昔前ではありえない安さで、ネット取引が普及する前の対面取引のFXでは、片道20~30銭の手数料を取っている事もザラでした。
実際に私は証券会社にて片道20銭のFXの営業をかけていた経験もあります。
大手銀行の外貨預金は現在でも片道1円だったりすることを考えると、0.3銭というのはいかに安い手数料かというのがわかるかと思います。
仮に今回の証拠金倍率規制の煽りを受けて売上が落ちてきた場合、顧客を急に増やす手段がなければ会社の維持のためにやることは決まっています。
一つは経費の削減ですが、元々ネット取引なので魔法のようにこれを圧縮するのは不可能と言えます。
そうするとやることはただひとつ、値上げをして客単価を上げることしか道はなくなってしまいます。
FX会社における値上げはもちろんスプレッドの拡大です。
このスプレッド拡大は陸マイラーにとっては非常に困ります。
例えば、ポイント獲得条件が新規30Lotの取引だった場合、ポイントを得るための経費見込みは、
スプレッド0.3銭の場合:0.3銭×1万通貨×30回=900円
スプレッド1.5銭の場合:1.5銭×1万通貨×30回=4,500円
となります。
1.5銭という数字は適当ですが、スプレッドが拡大されるということがポイント獲得のための経費に直結するということはおわかりいただけたかと思います。
持ち出しが増えたとしても、現状のように15,000円分のポイントが還元されたりすればまだまだ美味しい案件ではあるのですが、現実にはおそらく前項で挙げた還元額の縮小も同時に起こっている可能性が高いので、蓋を開けてみたらポイントが4,500円分だけど経費見込みが4,500円などということもありえるでしょう。
もうそうなってくるとFX案件の旨味なんて存在しませんよね。
数字だけ見れば100%還元商品の購入案件と一緒なので一見悪くなさそうですが、いかんせんFX案件の案件は承認までの期間は長いです。
その上ポイント確定までん証拠金の出金はできないのがほとんどなので、4,500円取られた上に十何万のお金を預けなければいけないことになり、「それならドットマネーでゴミアプリ契約したほうがマシじゃん?」という結論になります。
長々と説明してきましたが、結局今回の規制強化による改悪が通ってしまうと、還元低下と見込み経費増加の合わせ技によって、FX案件自体が魅力的な案件ではなくなってしまう可能性を多分に含んでいることは理解しておくべきだと思います。
今まではクレカ案件、モニター案件と共に「陸マイラーの3本柱」などともてはやされていましたが、この先その柱が1本、ポッキリと折れてしまう方向へ向かっていると言えるでしょう。
もちろん、ここまで書いてきたことは私の推測に過ぎませんので、ただの取り越し苦労に終わるのであればそれに越したことはありません。
この件のハッピーエンドは正直想像はつきませんが、できれば取り越し苦労であることを願ってやみません。
結局どうすればいいの?
「では陸マイラーの我々はどうすればいいの?」という疑問に対しての答えは一つです。
悪くなる前に消化してしまえ!
これに尽きます。
どうせFX案件なんていうのは一人につき(または1世帯につき)1回しかできない案件なのですから、来たる改悪に震えてないでめぼしい案件はさっさとこなしてしまえばいいだけの話です。
(さらに言えば、ここまで散々危機を煽ってきましたが、FX案件を一通り消化し尽くしてしまった人には既に関係ない話です)
申し込んだ次の日に他のポイントサイトで高騰するという裏目も引いてしまうかもしれませんが、待ち続けているうちに低還元モードに突入してしまうよりは幾分かマシだと思います。
強い信念でFX案件をやらない人は関係ありませんが、
「いつかやろうとは思っているけどなかなか踏ん切りがつかない」
という人は、迷ってないで急ぎ申し込みをするべきだと私は思います。
FX案件の消化なんてポジションの翌日持ち越しさえしなければ人生を壊すような負けは通常あり得ません。
迷うのであればやっちゃいましょう!さあ!さあ!
まとめ
- 金融庁が、FXのレバレッジを引き下げるのを検討している。
- レバレッジが下がると取引量が減るのでFX会社の売上も利益も減る。
- そのしわ寄せが陸マイラーに来ることも十分考えられる。
- じゃあ状況が悪くなる前にFX案件は終わらせてしまうのが得策。
- FX案件を躊躇している人、迷っている人は決断すべき時。
- 一番つらいのは実はFX大好きおじさん…。
こんな感じの流れで記事を書いてきましたが、私が今回の規制強化を悪し様に言っているのはまた別の理由がありまして、その心の叫びをこの記事の締めの言葉にしたいと思います。
「リスク管理なんか自分でやるわ!倍率がどうこうとか役人が口出すんじゃねえええええ!!」
以上です。
ではまた!