愛媛県松山市にある県武道館や坊っちゃんスタジアムなどでライブなどのイベントがあって、それに参加を考えている方もいるかと思います。
首都圏や大都市部の感覚で遠征すると、考えていた段取りと異なり苦労することがあるかもしれませんのでその辺の注意点をまとめてみました。
地元の人からしたら当たり前の事かもしれませんが、遠征組には何かの役に立つかもしれませんのでご参照下されば幸いですよ。
目次
イベントのためのホテルはどこに取るべき?
愛媛県武道館、坊っちゃんスタジアム周辺にホテルはない。
愛媛県武道館や坊っちゃんスタジアムなどが建っている敷地は川に挟まれた立地なため、基本的に至近距離にホテルはありません。
というか何もありません。
基本的に敷地は川に囲まれていて、それを渡るとすぐに幹線道路というイメージです。
何か買おうと思っても施設周辺に出ている出店か自販機くらいでしか買い物はできないと思ってください。
ですので必然的にホテルは少し離れた松山市街地を軸にして考えるしかないわけですが、実は「松山駅」と「松山市駅」は別物で、距離も微妙に離れています。
歩いていけないことはないらしいのですが、車を持たず土地勘のない一見さんにとっては全く別の地域と思っておいたほうがいいでしょう。
宿の候補としてはこの「松山駅」周辺か、「松山市駅」周辺で探すことになります。
旅行の滞在であれば「松山市駅」
松山市と松山市駅で比べた場合、明らかに栄えているのは松山市駅の方です。
松山市駅近くにはアーケード街などがあり、各種ショップがありますので遠征に際して忘れ物等があってもこちらで買い直すことが可能です。
また、飲食店なども松山駅に比べて豊富にあるので食事に困ることもないでしょう。
松山駅周辺だと選択肢は非常に少なくなります。
イベント後の帰りを考えるなら「松山駅」
こちらは松山市駅ほど栄えてはいません。
駅前も店は少なく飲食店もまばらで、買い出しができそうなのは駅舎内にあるセブンイレブンくらいです。
観光拠点としては完全に松山市駅に負けていますが、イベントの行き帰りの利便性という意味では松山駅のほうがかなり有利です。
愛媛県武道館や坊っちゃんスタジアムの最寄り駅は「市坪駅」です。
車を利用しない場合は大抵鉄道利用でこの市坪駅を利用することになるのですが、この駅は松山駅の隣の駅です。
そしてこの「松山-市坪」間はイベント時に臨時列車が運行されます。
この一駅の間だけの臨時列車が出るのですが、その他の区間は特に増便などはありません。
イベント後、我が家は松山駅周辺に宿を取っていたのでそこで移動は終わりですが、隣り合わせた遠征組のグループはその後の移動の心配をずっと心配していました。
無事に帰れたかどうかが気になるところです。
- 「松山駅」と「松山市駅」は別物
- 駅周辺が便利なのは「松山市駅」
- イベント会場へのアクセスが有利なのは「松山駅」
松山市駅から坊っちゃんスタジアムへのバスは当てにならず。
我が家で訪れたときは松山駅近くのホテルに荷物を預けたあと、昼食をとるために一旦松山市駅まで出てみました。
14時からライブ会場でグッズの事前販売があると聞いたので、昼食をとってからバスで武道館へ向かおうと考えたのです。
実際に昼食をとったあと松山市駅のバスターミナルに向かいます。
しかし待てど暮らせど坊っちゃんスタジアム行きのバスは来ません。
それもそのはず、松山市駅から坊っちゃんスタジアム行きのバスは1時間に1本しか出ていないのです。
時期にもよるかもしれませんが、たしか毎時45分だけだったと思います。
最初からわかっていれば使いようもあったかもしれませんが、急に思い立って松山市駅に出た場合はこれに合わせて行動するのは難しいと思います。
結局我々はバスを早々に諦めてタクシーで会場へ向かいました。
松山周辺の交通事情。とにかく現金が必要!
松山空港と松山市街の往復はリムジンバスがメイン。
松山空港には鉄道のアクセスがないため、基本的に市街地に出るにはバスで出ることになります。
路線バスも通っていて松山駅と松山市駅の両方にアクセスできますが、飛行機の時間に合わせてリムジンバスが出ているためより便利です。
料金は松山駅までだと片道460円ですので、羽田-新宿間のリムジンバスと比べると半額以下で乗ることができます。
所要時間も15分程度と長いこと乗っている必要もありません。
注意事項としては、バス降車時に現金で料金を支払うこともできますが、できれば乗車前に乗り場でキップを購入していたほうがいいでしょう。
支払い時にはお釣りのないように支払わなければなりません。
そして羽田のリムジンバスと違い、補助席も積極的に利用されます。
ですのでうっかり買わずに乗り込んでしまうと補助席まで埋まり、あらかじめ両替もできずに降車時に白い目で見られてしまう危険性があります。
「お釣りのないよう予め両替をお願いします」とか
平気で何度もアナウンスしますからね。
基本的に交通系電子マネーなども使えませんのでご注意ください。
松山の交通機関はあまり優しくないイメージです。
松山ではクレカもSuicaも無力。
路面電車は伊予鉄専用のICカードのみ利用可
松山駅から松山市駅へと向かう際、土地勘のない我々は路面電車で向かいました。
路面電車の乗り方は基本的に都心部以外のバスと一緒です。
乗るときに整理券を取って、その番号に応じた料金を降りるときに支払います。
この路面電車、伊予鉄のICカードに対応していますが、その他の地域の交通系電子マネーとの互換性はありません。
ですのでSuicaやPASMOなどで利用することができず、一見さんは結局現金で支払うことになります。
JRも互換性どころか自動改札もなし
SuicaやPASMOが使えないのは伊予鉄だけではなく、我らがJRも同様です。
松山にはJR予讃線が通っていますが、こちらも電子マネーの類は利用できません。
そもそも自動改札自体が存在しないため使いようもないというのが現実です。
主要な大きめの駅は有人改札、市坪駅を含むマイナー駅は改札のない無人駅です。
この辺は我が故郷根室と同じような感じでした。
JR予讃線の乗り方は、
- 有人駅で乗る場合は目的地までの切符を買って乗る。
- 無人駅から乗る場合は乗車時に整理券を取り降車時に支払う。
- 無人駅から終点まで乗る場合は乗車時に整理券を取り、終点の駅窓口で精算。
といった感じです。たぶん。
基本的には地方や郊外のバスと同じシステムなので交通系電子マネーが使えても良さそうなものなのですが、残念ながら車内でも利用することはできません。
- 空港からは鉄道はなくバス移動がメイン。
- 松山駅-松山市駅間は路面電車。
- 松山駅-市坪駅間はJR線。
- 上記全て現金が必要。
イベント時の松山駅からの行き帰り。
イベント時には松山-市坪間で臨時列車が出る。
愛媛県武道館、坊っちゃんスタジアムの最寄り駅である市坪駅を通るJR予讃線ですが、こちらは通常1時間に3本程度しか出ないのですが、イベントが行われる日には臨時便が出ます。
こちらは2019年4月20日に行われたサザンオールスターズ松山公演のときの運行ダイヤです。
私が泊まったホテルのフロントで配っていました。
ピンクに塗ってあるのが臨時便ですが、ライブの開演と終演に合わせて電車の本数が2倍くらいに増えています。
臨時便が出るのはこの松山-市坪の1駅の区間だけです。
他の駅までは伸びておらず、まさにイベントのためだけの増便と言っていいでしょう。
イベント時は往復切符の臨時窓口も開設。地味に便利。
昔イベントなどのときによく言われていたのは
という話でした。
今でこそSuicaやPASMOが普及したため都市圏では気にすることもなくなりましたが、松山では交通系の電子マネーが使えないという話を聞いていたので、市坪に着いたら帰りの切符を買わなければいけないなと考えていました。
しかし上述したように、市坪駅は無人駅で切符売り場もありません。
これは整理券を取ったり運賃箱に行列を作ったりしなければいけないのかと軽く絶望していました。
もしくは松山駅に降りてから窓口に並んで精算…気が遠くなりそうです。
とは言ってもなるようにしかならないので、とりあえず松山駅から会場へ向かうことにしました。
すると松山駅の改札手前に、駅員さんが2人長机とパイプ椅子で臨時窓口を作っていました。
ここでは「松山-市坪」の往復切符のみ購入することが可能です。
もちろん現金決済のみですが、便利なので開設されていたらイベントに行く前にここで買っておくと便利です。
ちなみに、イベント終了後の時間帯に市坪駅にも松山駅行きの片道切符を販売する臨時窓口が設置されますが、こちらできっぷを買った分帰りが遅れますので買い忘れた時の最後の手段だと思っておいたほうが無難です。
帰りはなかなかの混雑。整列乗車は小さい罠。
帰りは武道館または坊っちゃんスタジアムを出て市坪駅へ向かうことになります。
私のときは収容人数6,000人くらいの愛媛県武道館からでしたが帰り道は非常に混雑しました。
駅のキャパシティが小さいため、駅の手前で入場規制を行ったりします。
割と早く会場を出たほうだと思っていたのですが、入場規制に引っかかり電車を1本見送ることになりました。
それでも増便があるため、よほど遅く出ない限りは乗れないということはないでしょう。
ただし、座って帰れるかどうかについては完全に運次第です。
普段は無人駅である市坪駅ホームには駅員さんが配置され、一応先着順で4列に整列させられるのですが、なんと乗る順番は先着順ではありません。
4列に整列していながら、電車の扉が開いたらよ~いドンで乗り込むことになります。
整列させられた位置がたまたま扉に近い人が断然有利です。
電車は2両編成で来ますので、運良く扉の近くになった人がそれより先に並んでいた人たちを出し抜くという現象が起きるのです。
これはコツとか技とかは一切なく完全に運となりますし、抗う方法もありませんので心の準備だけはしておいてくださいね。
ちなみにホームからスタジアム方面を見るとものすごい行列ができていました。
たった2両の臨時便を数本増やしただけでちゃんと対応できたのかいささか疑問です。
不安な方はできるだけ早めに会場を出たほうがいいかもしれません。
それはちょっと勿体ないんじゃ…。
愛媛県武道館や坊っちゃんスタジアムへの遠征立ち回りまとめ
- 空港からの移動はバスがメイン。
- イベントのためなら滞在は「JR松山駅」付近の宿が便利。
- ただし飲食店などは少ないため、こだわるなら松山市駅まで出よう。
- バスも鉄道も基本的に現金払い。
- 電子マネーの類は使えないので小銭を常備しておこう。
- イベントの臨時増便はJRの「松山駅-市坪駅」間のみ。
- イベント時は臨時窓口で予め切符を買っておこう。
- 帰りはホームで整列乗車だが先着順じゃないという罠。
- 行列がエグいので不安な人は早めに会場から退出を。
こんな感じでしょうか。
移動に関しては地方の交通事情を知っている人にとってはそれほど珍しいものではありませんが、都市部のみで育った方には慣れるまで戸惑うかもしれません。
実際に東京育ちの妻は料金システムにいちいちうろたえていました。
あとはとにかく現金が必要です。
ちょっとした買い物をチェーン店以外でする場合はだいたい現金が必要になります。
まあ今はコンビニで簡単に現金がおろせますのでそれほど困ることはないとは思いますが、移動時の小銭だけは注意しておいたほうがいいかもしれませんね。
都市圏のイベントとは若干勝手が違い気をつける点はありますが、ポイントさえ押さえていれば松山遠征も充分に楽しめると思います。
愛媛県武道館は箱も小さくアーティストも近いので遠征する価値はありますし、遠いからと諦めず積極的に狙っていくのもいいと思いますよ。
ではまた!
↓サザンオールスターズ松山公演に実際に行ってきた記事はこちら